帝国軍襲来

クロード
みんな、ちょっと聞いてくれ！ 俺から一つ、提案があるんだ。

クロード
今回、俺たちは帝国軍と対決すべく ここに兵を挙げるわけだが……

クロード
同盟の軍旗を掲げて戦うのは都合が悪い。 親帝国派諸侯から苦情が来ちまうからな。

クロード
それに、セイロス騎士団も合流してくれた。 ならいっそ、軍旗を新調したいな、と。

クロード
そこで、こんなものを用意した。 ……掲げてくれ！

クロード
ご存じ、先生が宿している「炎の紋章」だ。 千年の時を越えて復活した幻の紋章……

クロード
これから奇跡を起こそうっていう俺たちに 相応しい軍旗だとは思わないか？

クロード
フォドラの大地が新しい時代の 夜明けを迎えられるその日まで……

クロード
この「炎の紋章」の軍旗の下、 心を一つにして最後まで戦い抜こうぜ！

ヒルダ
クロードくんてばー。修繕どころか、 帝国との戦いにまで巻き込んじゃうなんて。

クロード
俺から頼んだわけじゃないさ。 それに、むしろ先生の手柄だろ。

クロード
そうだ、先生に礼を言っとかないとな。 ちょっと捜してくる。

クロード
よう、きょうだい！ ここにいたか。

クロード
あんたがいなきゃ騎士団の加勢はなかった。 改めて礼を言わせてくれよ。

クロード
ああ、任せてくれ。

クロード
この戦いの果てに、俺の望みも、 あんたの望みも、全部叶えるつもりだ。

クロード
俺の望みか？　例えばそうだな…… “フォドラの喉元”をこじ開ける、とか。

クロード
あそこには、同盟領の東の国境を守るため、 巨大な城塞が睨みを利かせてる。

クロード
喉元に横たわる厄介な上物…… 俺からすれば、あれは「瓶のフタ」だ。

クロード
フォドラの連中は狭い世界しか知らない。 外を知らないから、偏見が生まれる。

クロード
逆もまたしかり。外の連中もフォドラを 知らないから、差別が生まれる。

クロード
瓶の中を覗けば、瓶の外を眺めれば…… そこにいるのは同じ、気の合う人間なんだ。

クロード
開けてみたい、いや、ぶち壊したいのさ。 俺たちを閉じ込めてる瓶のフタをな。

クロード
折を見て話すが、今、そんな話をしても、 現実味がなさすぎるだろ？

クロード
まずは帝国を倒して、フォドラの中を 落ち着かせないと……ん？

クロード
流石エーデルガルト、 監視の目に抜かりはないか。

クロード
セイロス騎士団を加えての初戦闘だ。 俺たちの門出を、華々しい勝利で飾ろうぜ。